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梅雨期の農作物栽培技術対策について

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年6月20日更新

 梅雨期〔平年:梅雨入り(6月7日頃)~梅雨明け(7月21日)〕を迎えるにあたり、長雨及び日照不足による農作物への影響が心配されます。つきましては、今後の気象状況や農作物の生育状況に十分注意して下さい。

 

1 水稲

・大雨等で冠水した場合は、水面上に葉が出るように排水に努める。

・湛水状態が続くと土壌中でガスの発生が多くなるので、梅雨の合間を見て中干しを行う。中干し後は間断かんがいにより、根腐れ防止に努める。

・低温が予想される場合は、穎花分化期(出穂前24日頃)から10cm程度の深水管理を実施する。さらに減数分裂期(出穂前12日頃)に17℃以下の低温が予想される場合は、冷害の発生が心配されるため、15cm以上の深水にして幼穂を保護する。

・梅雨期後半は、いもち病が発生しやすい気象条件になりやすく、苗箱施用した薬剤の効果が低下する時期なので、初発生を認めたら直ちに薬剤防除を行う。また、補植用苗、余り苗は伝染源となるので、直ちにほ場から除去する。

 

2 大豆

・播種や移植作業を円滑に行うため、早めにほ場の準備を行い、額縁明きょに加え、ほ場内に排水溝を設置し、排水性を高める。

・大豆は播種直後にまとまった降雨があると発芽不良になりやすいので、降雨が予想される場合は播種を遅らせるなど、週間天気予報等に注意しながら播種を行う。

・播種と除草剤(土壌処理剤)散布は一貫作業で行い、初期の雑草発生を確実に抑える。

・降雨が続き、中耕。培土作業ができない場合は、必要に応じて茎葉処理剤の散布を行う。

3 果樹

(1)もも

・ももは湿害に弱いので、園地周辺の排水路や明きょの点検、整備を実施することで、停滞水を早くに排除する。

・昨年、生理的落果が多かった園地では、核割れ対策のための防水マルチ(4×4メートル、透湿性の多孔質資材)を硬核前から敷設する。

・果実の品質低下を防ぐため、収穫の20日前から樹冠下に防水マルチを敷設する。ただし、土壌が乾きすぎる場合はかん水する。

・収穫後には早くにマルチを除去する。

・新梢が徒長して樹冠内が暗くなっている樹では、摘心や枝吊り等の枝管理を徹底して、結果部位の日当たりの向上に努める。

・雨が続き病害の発生が心配されるので、袋掛け前の防除を徹底する。

(2)ぶどう(ハウス栽培)

・ハウス内に雨水が入らないように点検、整備を行う。また、ハウス内の湿度が高くならないように換気に努める。加温機があるハウスでは稼動して、湿度の低下を図る。

・樹勢が低下している園では、結実後早めに摘粒や着果量の調節を行う。

・硬核期に梅雨の晴れ間の高温が予想される場合には、「シミ」や「縮果症」などの生理障害が発生しやすいので、換気に努める。アレキでは石灰乳、遮光材、寒冷紗による遮光やカサかけを行う。

・灰色かび病等の防除を徹底するとともに、裂果や腐敗果は除去する。

(3)ぶどう(簡易被覆栽培)

・園内の停滞水を早くに排除するため、園地周辺の排水路や明きょの点検、整備を実施する。

・開花期の天候が悪く結実が心配される場合は、ジベレリンにフルメット液剤を加用して結実を確保する。

・花冠が残っていると灰色かび病が発生しやすいため、できるだけ取り除く。

・樹勢が低下している園では、結実後は早めに摘粒や着果量の調節を行う。

・灰色かび病、べと病、晩腐病等の防除を徹底する。また袋掛けを早めに実施する。

(4)なし

・園内の停滞水を早くに排除するため、園地周辺の排水路や明きょの点検、整備を実施する。

・梅雨期は新梢が徒長しやすいので、摘心、誘引などの枝管理を実施して、樹冠内部の日当たりをよくする。将来、側枝として活用できる発育枝は、6月下旬~7月上旬に45度程度に誘引する。

・変形果、小玉果がみられる園では、早めに結果量調節を行い、果実肥大を促す。なお、結果量が少ない場合は新梢が徒長しないように枝管理を徹底する。

・袋掛け前までに黒星病等の防除を徹底する。

4 野菜

(1)トマト

・雨よけなどの施設栽培では、施設内に雨水が浸入しないよう、施設周囲に排水溝を整備する。排水溝とその周囲にポリフィルムを敷設すると、土砂の流入を軽減できる。

・曇雨天が続く場合は、心止まりや根傷みに注意し、施肥量やかん水量を調節する。

・芽かぎ、誘引、追肥を遅れないように実施する。ただし、降雨直前及び降雨中は芽かぎ、誘引を行わない。

・5~6段花房あたりに異常主茎による心止まりが発生する場合があるので、4~5段花房あたりの腋芽を一つ残しておく。

・訪花昆虫を導入しているほ場でも、曇雨天が続き花質が低下した場合は、着果促進処理を行う。また、灰色かび病やすすかび病、葉かび病等の早期防除を徹底する。

(2)きゅうり

・停滞水による根腐れを防止するため、ほ場やハウス周囲の排水溝を点検、整備し、排水対策を行う。

・梅雨期に定植する作型では、計画どおり定植できるように、早めに耕耘、畝立てを済ませ、ポリマルチや古ビニ-ルで畝の表面を覆っておく。

・整枝、誘引を早めに行い、通風、採光を良くする。ただし、降雨直前及び降雨中は、整枝、誘引をひかえる。

・べと病、褐斑病、炭疽病、うどんこ病等の早期防除を徹底する。

・病気に侵された葉は早めに摘みとってほ場外に持ち出し、伝染源を除く。

(3)なす

・停滞水による根腐れを防止するため、ほ場周囲の排水溝を点検、整備し、排水対策を行う。

・光量不足になりやすいので、整枝、摘葉を適正に行い、採光をよくする。ただし、降雨直前及び降雨中は整枝、摘葉をひかえる。

・肥切れをさせないよう追肥を行い、草勢を維持する。

・土壌水分の急激な変動によって日焼け果、つやなし果が発生しやすいので、土壌水分の管理に注意する。

・曇雨天が続き花質が低下した場合は、着果促進処理を行う。また、灰色かび病や褐色腐敗病等の早期防除を徹底する。

(4)アスパラガス                             

・停滞水による根腐れを防止するため、ほ場周囲の排水溝を点検、整備し、排水対策を行う。

・1株あたり4本程度を立茎し、障害茎は直ちに立て替える。

・倒伏防止と風通しをよくするため、茎葉(親茎)が伸びきったら、晴天日に畝面から140~150cmの高さで摘心する。

・立茎開始直前から定期的に茎枯病の防除を徹底する。

・茎枯病が発生した場合は、被害茎葉を地際部から抜き取り、ほ場外に持ち出し処分する。

5 花き

(1)りんどう、花とうがらし、アスターなど

・ほ場周囲の排水溝を点検、整備し、過湿による根の傷みを防ぐ。

・降雨後、ほ場内の停滞水を早くに排除する。

・葉枯病、灰色かび病等の病害が発生、増加しやすいので、晴れ間には薬剤散布を行い予防に努める。

・芽の残しすぎや不要な側枝の発生により過繁茂になっている部分は整理を行い、風通しを良くする。

・曇天日が続いた後の晴天日にカルシウム欠乏による葉先枯れの発生が見られるので、多発が予測される時はカルシウム剤の葉面散布を徹底する。

・急速に草丈が伸長する時期であるため、ネット上げ等の管理が遅れないようにする。 

・降雨により支柱が傾いてネットが緩みやすくなるので、早めに補強、補修を行う。

 (2)小ぎく

・停滞水による根腐れを防止するため、ほ場やハウス周囲の排水溝を点検し、排水対策を行う。

・降雨により根の活性が低下し、養分吸収が悪くなるので、葉面散布剤を適切散布し、生育の促進を図る。

・梅雨期には黒斑病や白さび病等の病害が発生しやすいので、晴れ間には薬剤散布を行い予防に努める。

・親株も同様の病害が発生しやすいので、採穂前には必ず防除を行う。

(3)施設花き(トルコギキョウ等)

・施設周辺の排水に努め、施設内への浸水を防止する。

・降雨後、ほ場内の停滞水を早くに排除するよう努める。

・曇雨天が続くと灰色かび病等の病害が発生しやすいので、薬剤散布の実施や施設内の通風、換気を図る。

・曇天日が続いた後の晴天日に葉先枯れが発生しやすい品目は、窒素過多にならないよう施肥に注意し、発生が予測される時はカルシウム剤の葉面散布を行う。         

6 飼料作物

(1)トウモロコシ

・耐湿性が弱く、湿害により生育不良となるので、排水不良が心配される水田転換畑等では、あらかじめ排水溝の設置や既存排水路の掘り下げなど行い、地表水を迅速に排除し、湿害防止に努める。

・追肥をする場合は、播種後25~40日目に窒素・カリを成分量で10a当たり各5~10kg程度施用する。

(2)ソルガム

・耐湿性はやや弱いので、排水不良のほ場では、あらかじめ排水溝の設置等により、ほ場の地表水を迅速に排除し、湿害防止に努める。

・一番草の刈り取り高さは10cm程度とし、再生を図る。

・幼植物には、青酸含量が多いため、草高60cm以上になってから利用する。

7 家畜

・梅雨期の畜舎内は高温多湿になりやすいので、牛舎の開放、強制換気により畜舎内の通気を良くし、湿気がこもらないようにする。

・牛床の汚染は乳房炎発生などの疾病の原因となるので、こまめな除ふんと消石灰等の散布、敷料の交換等により、牛床を乾燥させる。

・畜舎周辺の排水路、堆肥舎、尿溜などの点検整備、雨どいの修理、運動場のぬかるみ化防止や薬剤散布等を行い、衛生害虫の発生を防止する。